ハリーポッターと炎のこん平2

「追いかけろ!逃がすな!」
「ええい、ちょこまかと動くガキどもだ。少しは大人しく尻を出せ!」
「いやだよーだ。誰がお前の言うことなど聞くものか!」


町の広場で、ごちゃごちゃと走り回る子供達を追いかける魔法学園の使者2名。30人はいるかと思われる子供ら相手に、2名ではいくらなんでも歯が立たない。その光景は、どう見ても”おかあさんといっしょ”のラストシーンにそっくりだ。いや、それだけではない。ゲート役のお姉さんが悪ガキに浣腸を入れられそうになるシーンまで似ている。


「いてえ!ちくしょうこのクソガキ、俺の尻に何か挿しやがった!・・・もう許さねえぞ。ポグワーツの魔法で目に物見せてやる。ええい、えい!」
使者の一人はそう言うと、左手に持った棒を天高く振り上げた。
「うああ!」
その途端、子供たちが宙に浮いた。
「おろしてー!おろしてよー!」
「恐いよぉ、うわあああーーん。」
泣き叫ぶ子供達。
この様子を見た使者の一人は、満足そうな笑みを浮かべてこう言った。
「おしりを出した子、一等賞。」
空中に浮かんだ子供達のお尻が一斉にペロリとあらわになった。
慎重に、かつ丁寧に吟味する二人。傍から見ればまるで変態だ。
「・・・っち。この中にはあざを持つガキはいねーな。」
「仕方ないほかを当たるとしよう。」
「そうしよう。」
「もういいぞお前ら。ほら、夕焼けこ焼けてまた明日ー。」
使者の一人がそう言いながら左手の棒を頭の横でクルクル回すと、宙に浮かんだ子供達は皆地面へ落ちた。二人はそのまま繁華街へと消えていった。



「ポグワーツのくそじじいめ、遂に動きおったか。」


今しがたこの広場で起こった出来事を、街路樹の上から一部始終見ていたカラスが呟いた。
そしてさらにカラスは続けた。
「だがもう遅いわ、既にあのお方は動きはじめておる。今さらお前が何をしたって無駄ということだ。そして何よりも、お前の探しているハリーボッターは既に我らの下にある。・・・クックック。この驚愕の事実を知らずに探し続けるがよいバカ者どもめ!」


とその時、雲間が晴れたのか太陽の日差しがカラスの留まる街路樹を照らしだした。
「おっと、あぶねぇ!日光なんかに直接あたったらこの身が解けちまう!早い所あのお方の下へ戻らねばなるまい。お土産は・・・そうだな、にぼしでいいだろう。さあ、見てきたことを一部始終報告だ。」
カラスは黒い風呂敷を頭から被ると、超低空飛行で飛び立っていった。



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