ゲーム脳

一昨日の日記のレスで、「ゲーム脳」という言葉が出たので、それについて一つ思うことを。
と、その前に、そもそもゲーム脳とは一体全体何なのか。この辺りを明らかにしておきたいと思います。
ぶっちゃけ、ゲーム脳とは、

意欲・判断力・情動抑制などを司る脳の前頭前野部分が、ゲームに熱中することによって働きが弱まってしまう状態を指す。鈍くなった前頭前野は、人間として生活することへも支障を来たす。

というものらしい。
だからどうした。
といえばそれまでなのだが、「人間として生活することさえ困難になりかねない」と言われれば、普段ゲームで遊んでいる人達はドキっとするに違いない。
もちろん私も、小学・中学・高校・大学と大変長い間ゲームに親しんできた人間であるから、初めてこのゲーム脳という言葉を聞いたときは非常に驚いたものである。
さて、このように、ある物が人体に多大な影響を及ぼす可能性があると判断された場合、我々はその物の真意を確かめる前に、往々にして全てを否定してしまおうとする傾向がある。
ゲームをするとゲーム脳になる。だからゲームは全て悪いのだ、というステレオタイプに陥ってしまうのである。



とはいえ、やはりここは一つ考えてみるべきではないだろうかと思うのである。
例えば、ダイエットは一昔前、「肉を食べれば太る → 肉は食べない」といった定説がまかり通っていたことがある。
しかし今はどうだろうか。
牛肉はどうか知らないが、豚肉はむしろヘルシーなのだと言われていないだろうか。



私は、ゲーム脳もダイエットに似ているのではないか思う。
つまり、ゲーム脳になるかならないかは、プレイしているゲームが自分に合っているか否かで決まるのであって、全てのゲームがゲーム脳を引き起こすわけではないと思うのだ。
つまらないと感じながらプレイしているのであれば当然、意欲・判断力は落ちるであろうし、何よりもその行為に対し強烈なストレスを感じるだろう。そのストレスが情緒抑制と関わってくるのだとすれば、なるほど、ゲーム脳になるのも頷けるのではないだろうか。
逆に、自分が楽しいと感じるゲームをプレイしている時はどうだろうか。
意欲・判断力共に、極めて鋭敏な状態になってはいないだろうか。


要するに、自分がやりたいものをやっているのかどうか、これがゲーム脳になるかならないかの分かれ道なのではないかと思うのです。
ゆえにゲーム脳の恐怖は、ゲームをプレイすることのみだけでなく、日常生活の至るところにあるといえるのです。
仕事で毎日、つまらないと感じる作業をしている人、要注意ではないでしょうか?