文化祭は大パニック!?


「もしもしかめ〜にょ〜、かめさにょ〜」


今日も1年A組のマスコット、ちひよちゃんは元気に歌っている。
彼女は高校生にもなって、未だに”よー”がうまく発音できない、痛い子である。


「おはよー、ちひよちゃん!」
「ちひよちゃん、おはよー!」
「ちひよちゃんー、これあげるー。」



”よー”がうまく発音できないちひよちゃんではあるが、どうやらクラスでは人気者のようだ。



「ちひよー、よろしく!って言ってみ〜。」
「う、うぅ〜。」
「ほれほれ、言ってみ〜。」
「にょ、にょろしく〜。」
「相変わらずバカだなあ、おまえ。」
ちひよちゃんをこうしていつもからかっているのが、クラスメイトの柴崎だ。彼はある意味、ちひよちゃんの天敵でもある。


「はーい、みんな席に着いてー。」
金縁めがねに白いエプロンをかけたこのグラマラスな女性が、ちひよちゃんたちのクラス担任である。彼女の口癖は、「いつも言ってるでしょう」だ。この言葉で数多の男たちのプライドを崩してきた。


「今日はみんなに重要なお知らせがあります。そうです!文化祭の出し物を決める時期になりました〜!」
「おお〜!!」
「露店だー、露店すっぞー!」
クラス中が湧き上がる。
「はいはい、静かに静かに。これから文化祭の出し物を決めるわけなんだけれど、今年はクラスごとに文化祭代表委員を一人選出して、各クラスの代表委員同士で文化祭の出し物をあみだくじ方式で決めるの。だから、今回はその代表委員を決めるわけなんだけれど・・・。」
クラス中を見渡す先生。
と、先生の目に一人の生徒がとまった。
「そうね、ちひよちゃんにやってもらいましょうか。」



「にょーーーーーーーーーー!!!!」



次回、ちひよちゃん、大ぴんちなのです!!!  に続く!?