サッカー(日本VS北朝鮮 in タイ・バンコク)

今日は日本代表VS北朝鮮代表のワールドカップ出場を賭けた、アジア最終予選の試合がありました。高い気温と湿度の中、フィールド狭しと走り回る選手達の姿には、時折美しさを感じてしまいます。


そうそう、6月8日のトムの日記で、「日本のサッカーはダメだとか、ただ批判だけしてサッカー通ぶる人がいますが、応援した方が楽しいと思うんですけどねぇ。」とありましたが、私はむしろ北朝鮮を応援してたんですがダメでしょうか・・・?(汗


というのも、稲本の再三に渡るチャンス潰しにめっちゃ嫌気が差していたわけで、途中から北朝鮮逆転しろムードに。柳本と大黒が後半戦になってからいい動きを見せ始めていたのにも関わらず、稲本のだらけたプレイにもうぷっつんだったのです。
明らかに走れば取れるであろうボールを見過ごしたり、パスはへたれときたし・・・、唯一光っていたのはポジショニングのうまさだけ。それでもジーコは彼を使い続ける。
「ああ、じれったい。」
そこでジーコジャパンをきっぱりと捨て、ここは北朝鮮の応援に回ることになったのです。
しかし・・・



大黒、ゴォォォォール!


「ウホッ!いいゴール!すごいぞ大黒ーーー!」



マテマテマテ



ここは、北朝鮮応援側に回った私としては、「ぁぁぁぁぁー」と声にならない声で残念がるべきだろうが・・・。ゆるせ、大黒。今は君のゴールを素直に喜ぶことはできぬのだ。でも、心の中では君に拍手を送ろう・・・。
これがいわゆるひとつの、プラトニック・・・、ラブ。








ラブじゃないです!
愛してません!
でもでも、日本代表は愛してなくても、ドイツ代表は愛しているのです!
ユルゲン・クリンスマンゲルト・ミュラー、ルディー・フェラー、フランツ・ベッケンバウアーローター・マテウスは、私の心の中の英雄(ヒーロー)なのです!


ああ、愛国心よいずこに・・・。




結局、試合は2−0で日本代表の完勝。
特に最後の2点目が良かった。あそこで入れておくことが、ワールドカップ本大会へと繋がる大きな自信になることは間違いないだろう。そして、対戦相手である北朝鮮の選手にもまた拍手を送りたい。理由はどうあれ、彼らは必死にプレイしていた。それは紛れもない事実だ。国を賭けて戦う彼らの姿は気迫が違う。それは顔を見てもわかるように、日本人選手にある傲慢さと自己本位主義的な表情は彼らには殆ど見受けられなかった。むしろ、どの選手も真面目な顔をし、一生懸命にプレイしていた。
今こそ日本人選手は、北朝鮮選手が持つ”勝利への執念”というものを見習うべきだろうと思った。どんな状況であれ最後まで諦めない。必死にプレイする。もちろん与えられた仕事を冷静にこなす事も大事ではある。それは勝つためには必要なことだからだ。だが、果たしてそれだけで良いのだろうかとも思う。もう一度、何の為の試合なのか、何の為の戦いなのか考えてみるべきだろう。北朝鮮の選手達は、そういったことを改めて私達に教えてくれる。ただし、彼らの勝利への執念を見せた態度は肯定するものの、その裏にある思いに関しては、私は次の理由から否定せざるを得ない。


その理由とは先にも述べたように、「何の為の試合なのか?」という問いにある。
サッカーにおける試合とは、どんな状況であれ、見ている人たちを楽しませるための戦いであってほしい。決して、戦争の代わりにしないでほしいのだ。この点で、北朝鮮選手の思いは否定しなければならない。
つまり、その試合が観客を十分に楽しませる戦いであったならば、負けてもいいのではないかと私は思うのだ。選手達は立派に戦ったのだ。それ以上、何を要求する?最高のエンターテインメントとは、真剣勝負にある。がむしゃらに走って、へとへとになって、ぶっ倒れても立ち上がって。そうやって進む姿はたとえ敗れたとしても美しい。とはいえ、もちろん勝つにこしたことがないのは言うまでもないだろう。
そして、このエンターテインメントを作り上げる中心にあるものは、まさしく、選手達が持つ”勝利への執念”である。日本はこれがバラバラだ。だから一生懸命に走る選手と、だらだら走る選手が出てしまう。今日の稲本がまさにそれであった。もし、気温等のせいで体調が悪かったというのであれば、あまり彼を責めるのも可哀想ではあるが、それならば休むべきだったろうと思う。プロならばプロらしく引くときは引くべきだ。無理してまで出てこられても、見てる側はちっとも面白くない、むしろ不愉快になるばかりだ。彼が引けば、代わりに日の目を見られる元気満点な選手もいるのだ。その選手の活躍の方が見たい。



と、稲本批判の為にたらたら書いちゃったけど、稲本は実は好きな選手なんですよね。
日本代表のラッキーボーイであることは確かだし、ポジショニングが上手い。とてもいい選手なのです。
だからこそ、今回の彼の動きにはむかついた。
折角の良試合が彼のせいで台無しになったのだ。
(もっと他にも変な動きの選手はいたのだろうが、わたしには彼が一番目立って見えてしまった。)



がむしゃらになってがんばれ、稲本!
まあ、次は出れないんですがね・・・。


=今日の教訓。=
稲本は環境の変化、特に湿気に弱い、と。
そして、やっぱしサッカーは面白いと。