テクニカルサポートセンター


それは突然の出来事だった。
朝の8時過ぎ、ネットに繋ごうとした母が叫んだ。
「ネットに繋がらないわ!」
どうしてもネットがしたくてたまらない母に起こされた私は、パソコンの画面を覗き込んだ。確かにそこにはインターネットエクスプローラーのあの繋がらないときに出る画面が出ていた。
「どうせまたLANのケーブルを繋がないままアクセスしようとしてるんじゃねーのか?」と思い、PCの背面を見る。LANケーブルはしっかり繋いであった。ルーターもモデムもOK。PC内のトラブルかと思い、もう一台のPCでネットへの接続を試してみることに。
「繋がらない・・・。」
そして、ネットに繋がったとしても非常に重く、すぐさま切断されてしまうのだ。1台のPCならともかくとしても、2台のPCが同時に故障する確立は極めて低い。


そこである異変に気付いた。
メールサーバーを介して、ルーターからのアラートメールが200通近く届いていたのだ。
なんだこれは。
empty fragmentとTCP null scanが5対1ほどの割合でブロックされていた。
TCP null scanは明らかにDOS攻撃の一つだ。ネット接続が重くなった原因はこれでほとんど説明がつく。では、もう一つのempty fragmentとは何か?
empty fragmentについて調べようにも、すぐさま接続が途切れてしまう現在のネット環境では不可能だ。そこでHarukaさんにメール。
「empty fragmentについて調べてください。」
返事が返ってくる。
「・・・やおい?」




「なんでやねん」


どうやら彼の辿りついたサイトは、その手の同人サイトだったらしい。



まあ、そんなことはどうでもいい。
問題はネットに接続できないことだ。
そこでプロバイダであるヤフーのテクニカルサポートセンターに電話してみることに。
今にして思えば、これがそもそもの失敗だった。