これでいいのか?日本

http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20060201AT1E0100P01022006.html


日本経済新聞社の政治欄から、小泉首相のお言葉・・・

ライブドア事件をきっかけに「勝ち組」批判が強まっていることは「成功者をねたんだり、能力ある者の足を引っ張ったりする風潮を慎まないと社会は発展しない」


>成功者をねたんだり、その人の足を引っ張ったりするような社会では未来がない
それはその通りだと思うのです。
見事な正論です。
成功した人はそれに呼応する対価を得るべきですし、逆にそういった対価が得られない社会ほどつまらないものはないでしょう。が、しかし、その成功に対する対価の度合いが大きすぎるのは些か問題ではないのでしょうか?と思うのです。


これまで成功者の側にいた、1月の下旬に逮捕されたライブドア社長の堀江貴文氏の功績を思うと、日本の金融市場がいかにマヌケでアホでバカでどん詰まりでテカテカプーなのかを世間に知らしめたことでしょう。そして、この仕事に対する対価は、100億をゆうに超す財産の付与と規則正しい生活のできる部屋を彼に与えてくれました。
この余りにも両極端な報酬についてはさておき、問題なのは、彼のした仕事には100億以上の価値があったのか?ということ。というか、むしろ100億もの金を出しちゃいけないんちゃうかと思うのです。


つまり、多すぎる対価を払うという事は、どんなに素晴らしい成功者であろうとも、その人の足を引っ張る原動力になりかねないと思うのです。誰でも、1億の金がいきなり通帳に振り込まれれば、驚きあわてふためくというもの。それが100億、1000億もの金が手に入るというのなら、自分は世界の王様にでもなったような気になるのも当然でしょう。
そうして王様になった人間が次に求めるものは何でしょうか?
金ですか?
いいえ、金は潤沢です。お風呂に沈めても沈めたりないほどあります。
名誉ですか?
いいえ、あなたはもう王様です。皇帝にでもなろうというのなら別ですが。


では、何か?


王の座を狙おうとする新たな力を潰すこと。これではないでしょうか?そのためには今以上にお金が要りますし、人も知恵も要りますね。
こうして、お金持ちになればなるほど、誰かの足を掬いたくもなるというもの。
・・・ちがうかな?



だからこそ勝ち組が、それも大勝組が出るような社会はだめだと思うのです。それじゃ、一部の貴族や王族が国家の財の半分以上を保有する封建的な社会となんらかわりないやん、と。また歴史を逆戻りなのですよ、と。そして何よりも、冒頭の引用にあるように、力ある者の足を引っ張ったりする風潮が流布されることになるのですよ、と・・・。
ゆえに大切なのは、勝ち組がいけない云々ではなく、大勝組がでないように成功に対する対価を考えること、すなわち成功報酬を考えることだと思うわけです。お金に関することを言うなんて、お前はなんてエゲツナイ奴だと思わずに、すべからくお金について考えてみる時代が来たのではないでしょうか。
ねえ、シャチョさん。