Playstation3お目見え

linne2006-05-11

米のロサンゼルスで開催されたE3において、Sony Computer EntertainmentSCE)がプレイステーション3の発表を行った。現在でもコンシューマゲーム機としてトップを走り続けるプレイステーションには多くの注目が集まった。しかしそうして熱く向けられた視線も、プレイステーション3の値段を聞いて一気に他方へと逸らされた。


その場が静まり変えるほどの価格であったというプレイステーション3。
一体どれほどの価格だろうかと調べてみたところ、廉価版で62790円(税抜き価格59800円)であった。確かにこれは高い。私の一日の稼ぎに換算すれば、約20930日分だ。とてもじゃないが購入は困難だ。


しかし、そんな「高い!」と反論する人たちへ、SCEの代表格である久多良木氏は言う。
「思えばプレイステーションを発表したときにも、誰もがその価格に高い!と思ったはずだ。しかし、結果としてみれば、プレイステーションは大成功した。大切なのは価格ではない、先を見越した開発が行えるマシンであるかどうかということだ。プレイステーション3はそれができるマシンだと思っている。」


なるほどと思わせる主張である。しかし私には、どう見てもこのプレイステーション3の目指すところが、以前のプレイステーション1とはかけ離れたもののように見えて仕方が無い。


そもそもマシンの構成からして違うではないか。プレイステーションは明らかにゲームマシンであった。ゲーム以外の機能はついてないといってもいいくらいのゲームマシンであった。だが、このプレイステーション3は無論ゲームマシンではあるものの、それ以外の機能が多数付随している気がしてならないのだ。この傾向はPS2のDVDプレーヤーとしての機能をつけた時から既に始まっていたが、今度の3ではそれが極端に表に出てきたといってもいい。
また、細かいマシンの構成に関しても疑問点は多い。
例えばハードディスクだ。何故に標準装備させなければならなかったのだろうと思う。選択制ではだめなのか?
話はずれるが、これはHDDレコーダー等の他のHDD搭載機種にもいえることなのだが、どうしてユーザー側でHDDを自由に取り付け可能なようにしてくれないのだろうかと思うのだ。市販のHDDが使えれば、200GBのものを載せたとしても、そのコストは1万円で済む。確かに1万円は高いと感じるかもしれないが、20GBの少量しか入れられないHDDを乗せられるよりかはマシだろう。



こうして、発売前から早くも暗雲漂うPS3ではあるが、それでもSCE側の広報は暗い雲を吹き飛ばすかのように胸を張って言う。
プレイステーション3はただのゲーム機ではない。もはやこれはパソコンだ。エンターテイメントなコンピュータだ!!」




しかし、その言葉に素敵に反撃してみたい。


「今度のPS3には、なんとなくセガサターンの面影を感じる・・・。」


当時としては画期的であったビデオCDの再生から、フロッピーディスクの使用、キーボードの装着などなど、使うのかどうか微妙な機能を幾つも持つセガサターン。もちろん値段も発売された当初は44800円と高かった。それでもコアなファンは確かに存在し、彼らは次々とサターンを購入していった。それは”セガの商品だから”というのが一にも二にも大きい。だが今度のプレイステーションはどうだろうか?SCEという会社にどれほどの人が愛着を持っているのだろうか。PS3はまさにそこが問われることになる商品になるであろうと思う。


後藤弘茂のWeekly海外ニュース
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20060511/102074/?P=1
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20060511/rt003.htm