延長中継

どうしてこうもスポーツ番組の延長中継は、その後の番組を見たいと思う人にとって害悪なのだろうか、という疑問はこの際おいといて、ここで考えたいのは、野球の延長中継に対してかなりの嫌悪感を持っている人が多いというのに、サッカーの延長に関して嫌悪感を持っている人が少ないとはどういうことなのかということ。
これ不思議なところだと思うんですが、どうなんでしょう?



ゴールデンタイムに放送されるサッカー中継を見てみると、その殆んどが日本代表の試合であって、クラブの試合中継は皆無に等しい。一方の野球はといえば、そのほぼ全てがクラブの試合中継。
実は野球中継とサッカー中継、放送回数やその他様々な要因がありますが、この二つに大きく一線を引くのがこの部分ではないかと思うのです。すなわち、サッカーは国家の戦いと言い換えることができ、野球は娯楽の一つと言い換えることができるのではないかと。
だとすれば、娯楽の一つである野球中継に、これまた娯楽の一つである映画やドラマを潰されるというのは、後者の方を楽しみに待っている人にとって物凄く納得がいかない事となる。他方、サッカー中継では、それ自体表面上は娯楽のように見えても、心の底ではサッカーを単なる娯楽としては捉えられておらず、なんとなくナショナリズムの波に飲み込まれて応援してしまっている。


要するに、サッカーの延長中継に対して嫌悪感が少ないのは、それを”娯楽”として受け取っていないことが要因ではないかということ。
あくまでも応援するのは日本という国であって、セントクリストファー・ネイビスでもモロッコでもブルネイ・ダルサラームでもないわけです。ましてや、サガン鳥栖でもない。まあ、大分トリニータは許すけど。
野球は娯楽。サッカーは国民行事。
だから、同じ娯楽を潰すことになる野球の延長は許せない。
しかし、国民行事であるサッカーの延長は仕方ないものとして受け止める。
たぶん、こういう事なんじゃないかなあ・・・。
どうなんでしょうね?w