日本橋で会いましょう

首都高速が上から覆いかぶさるようにしてすっぽりと蓋をしている橋があった。
日本橋だ。


そこで僕らはペリーと出会った。
かつて黒船来航の時、はじめてこの地を踏んだペリーであったが、それ以来すっかり日本が気にいってしまったのだろうか、もう100年以上もここに住んでいる。今日は、そのペリーと会うことができた。彼は少し早口であったが、確かな口調で言った。


佃島行ったら、豊洲行け・・・、豊洲いったら新富町だ、新富町まできたら・・・うわぁ!銀座だ!」


よくわからない人もいるだろうが、パクリだ。深く気にはとめないで欲しい。
とにかく僕らはこうして三越に入り、日銀を飛び越え、もとある場所へ帰ってくることができた。
それは本当に素敵な旅だった。
二人とも、ジャージ姿であることすら忘れてしまう旅だった。
「また、行こう。」
僕らは思った。
「今度もまた、ジャージ姿で・・・。」