汚れた凱旋門

「フランスは自らの栄誉と名誉とに泥を塗った。」
仮に私がスポーツ新聞の記者ならば、このような見出しをつけるだろうな。



ディープインパクトの薬物問題が19日にフランスの検査機関から大々的に発表された。
といっても、薬物投与は馬自身が望んでできるようなことではなく、ましてや失格になった場合の打撃を考慮するならば、好き好んで厩舎がやるような事でもなく。実際に投薬を施したのはフランス人獣医師というのだから、問題は大変複雑に思える。その関係において、傍の人間からは何も言うことはできないのだが、一つ、競馬統括機関であるフランスギャロの見解は甚だおかしいとしか思えない。


フランスギャロによれば、
「投薬中止のタイミングをフランス人医師が指示したのにも関わらず、調教師らが指示を無視した。」
ということらしい。



この流れでいくと、確かにどう考えても調教師側が悪い。
だが、たとえ理屈はそうであったとしても、フランス人の獣医師、特に競馬に関わる医師ならば、最低1週間〜5日前に投薬をしてはいけない事くらい知っているはずだろう。知らないとすれば全くのモグリとしか思えない。いや、そもそも獣医師の資格を持っているのかすら疑わしい。
いずれにせよ、日本の最強馬であるディープインパクトの管理を任されるほどの獣医師なのだ。調教師側も最大限にディープの体調を守ることのできる最高の医師を探したことだろう。その医師がモグリだったとは考えられるだろうか?考えられるはずもない。ならば残る可能性は一つだ。真実はいつも一つと名探偵コナン君も言っている。


「怪しいのはフランス人医師、おまえだ!じっちゃんの何かけて!」