おいしい物が食べたくて

赤ちゃんパフェなるものがあるとの噂を脳内レストランで耳にしたので、早速行ってみることにしました。



店内に入ると、そこは赤ちゃん連れのお母さんだらけ。
中にはどう見ても親父だろと思う年配の老け顔の赤ちゃんもいましたが、周りのお母様方は特に気にはなさらないようでした。といいますか、むしろ自分の赤ちゃんしか見ていないようでありまして。ダンディーな私が入店したことにも気付かない有様でした。


さて、席に着き、早速噂の赤ちゃんパフェを注文してみることにしました。
とても綺麗な店員さんに、「赤ちゃんパフェください」というのは少し恥ずかしいことではありましたが、これは取材ですから!取材ですから!と自分に言い聞かせ、注文してみました。



それからしばらくして、店員さんがごく普通のパフェを持ってきました。
彼女は私の横に座り、私を抱きかかえると、
「はい、あーんするのよー。」
と、おもむろに私の口の中にパフェを押し込んでくれました。
しかしその量がハンパでなかったので、私はぶーっ!と吹きあげてしまい、店員さんの胸元を汚してしまいました。
これはいかんことをしたと思い謝ろうとしたところ、彼女は咄嗟に私の口を塞ぎ、
「赤ちゃんはしゃべっちゃだめでしょー、めー。」
と優しく諭してくれたのです。
その言葉に、私は思わず
「あーいー!」
と言ってしまいました。
もう現実には戻れないかもしれません。