電気街に集まる人々

いくら春休み期間中の土曜日だからって、お昼が終わったらさあ閉店ってあんまりだよなあと思いつつ、トムに電話。
「ねぇ、今日はお暇かしら?」
とちょっと甘えた声で話しかけてみると、トムは小声で・・・
「ごめん、今ちょっと連れと一緒なんだ・・・。」
と言ってきたわけです。
これって何?隠し事なの?と思い、頭に血が上った私は、咄嗟に「連れですって?誰なのよ!私の他にも野郎がいたのね!」と畳み掛けてしまいました。
するとトムは、「あれだよ、あの子だよ。まっちゃんだよ。」
とかすれた声で言うのです。
「ごまかすつもり?隣から男の声が聞こえるんだけど?」
とさらに喉元をまさぐってみます。
「うへぇ。」
トムが変な声をあげたので私は思わず電話を切ってしまいました。
この話は一部フィクションです。