適切な審判を

”自分のキャラクターが装備しているアイテムがある日突然消えていた。”


普段、オンラインゲームをしない人には、このようにアイテムが突然消えていた、もとい、取られたという感覚がよくわからないかもしれない。それは簡潔に言えば、現実世界で自分の身の回りの物を泥棒に盗まれるのと同じ感覚であるといっていいだろう。例えば家に帰ったらパソコンが無くなっていた様を想像してもらいたい。一体誰が私の部屋に入り、パソコンを持っていったのか。無残にも散らかされた部屋の光景に、言い知れぬ恐怖を感じることだろう。また、それと共に、パソコンそれ自体が消えてしまった悲しみにも包まれるだろう。もしくは大事なテディベアが盗まれたと思ってくれてもいい。世界にたった一つしかない大切なテディベアがどこの誰かも分からない奴にとられたらどう思うだろうか?


これらは確かに極端な例であるかもしれない。だが、オンラインゲームをするものにとって自分が所有するアイテムの価値とは、特に思い入れのあるアイテムなどはまさに、プレイするものにとっては身の回りにある物とほぼ同等の価値基準が置かれているのではないかと思う。


その大事なアイテムが消える事件が現実のものとなった・・・。


BOTNEWS〜ボットニュース〜:【Baldur】中華の垢ハックによるアイテム盗難多発



記事の内容を簡潔にまとめると、こうだ。

ある日のこと、オンラインゲームをやろうと思いゲームを起動したところ、何者かが自分のキャラクターを無断で使っているのが分かった。何者かに動かされていた自分のキャラクターは、その大切な持ち物を奪われ、丸裸同然で路上に捨てられていた。
被害者はそのことを警察およびゲームの管理会社に相談したが、警察は、「こういったオンラインゲームで盗難に会った場合、その被害者はゲーム内でアイテムを奪われた当事者ではなく、ゲームの管理者になる」という。つまり、この場合の被害者は


ガンホー


ということになるそうだ。よって、ガンホーが被害届けを出さない限り、本当の被害者は泣き寝入りするしかないといった現状だ。

全くおかしな法律があるものだと思う。ところで、私は法律家でも法学部or法律学ロースクール)の学生でもないので、法的にあまり詳しい意見を述べることができない事は予め了解していただいた上で、ひとつ話を聞いていただきたい。
この盗まれたアイテムの中に


”ねこみみキャップ”


が入っているという事に私は注目してみた。このねこみみキャップとは、癌呆がゲームとは別に販売したラグナロクオンラインのDVD購入特典として付いていたアイテムのことである。”特典”というのが法的にどう評価されるのかは分からないものの、購入者がDVDはもちろん、ねこみみキャップの為にもお金を払ったのだとしたら、話は大分違ってくるのではないかと思うのだが、どうだろう?(これはねこみみキャップで検索してもらえれば分かるのだが、多くの人がこのねこみみキャップ欲しさに、欲しくもないDVDを購入したという報告が幾つか見受けられる)。これだと、「ねこみみキャップという商品を購入した」ということになり、正式な”被害者”になるのではないかしら?と思うのだけど、だめかな・・・。


とにかく、これ以上被害者を拡大させないよう管理会社であるガンホーには頑張っていただき、また被害にあってしまわれた方に対しても一刻も早い解決策が出るようにと祈るばかりである。
もし、これまでのようにガンホーが金だけ取って管理そのものを怠るというのであれば、ROは実質終わりを迎えたといってもいいだろう。今回の事件はそれほど重大であるということをガンホーには理解していただきたい。